経営者と料理人は別が良い。


飲食業のみならず言えることなのですが、お店の経営は経営者、料理などの提供する側は別々が良いってのが持論でございます。

なぜか?って言うと、料理人は料理のプロであって、経営のプロでは無いので、利益を追求しだすと、料理や顧客サービスが疎かになる傾向が強いからなのです。

食材によっては、早い時期に出てくれないと、料理に使えないとか、無駄にしてしまうことが多く、利益率低下を恐れて仕入れを少なくしたり、日持ちする材料で賄ったりするようになってきます。
外食産業はリピート率が低いので、その日の新規客で食材が左右されます。
少し忙しくなると品切れ、その他は冷凍食品で、どこにでもあるような料理しか出てこないとなると、益々その店のリピート率は下がっていくことでしょう。

どうしても、そんな経験を料理人がしてしまうと、思い通りの料理の構想が立たずに、保守的な考えになる=利益、損害防止に走る。
そんなことでは、店の売りも良さも無い店へと進んでいくことでしょう。

それでも、思うように利益が上がらないと、料理の質が下がったのに値段だけが上がる、お客さんの舌をバカにした経営に変貌していきます。

クレームを言って、また来てくれるお客さんなら、まだマシですが、大半は「二度と来ない」お客さんがほとんどでしょう。
それがリピート率のさらなる低下を生むことになるのですね。

ですので、料理人は、いかに与えられた食材で、旨い料理を作るか? 原点を追求させてあげないと良いものは生まれません。
経営(金銭管理)は、料理人でなくてもできるので、経費削減や仕入れ管理を行い、仕入れた食材で、どれぐらい商品にすれば、利益が上がるのかだけを計算して、それを料理人に伝えればよいのです。


「これで最低限、20人前は作って下さい」だとか「これでバリエーションを増やして下さい」だとか、料理人へ意図だけを伝え、それぞれが仕事に集中できるようにするべきだと思います。

もちろん、料理人が経営者のお店ってのは沢山あり、うまく経営されてる店も多くあります。

ただし、中には「利益追求」に目を奪われる、または赤字を出してしまっての保守的考えから方針が変わる。

負のスパイラルに入ると、そうそう出れないようになります、周りの意見も聞けないので、ますます深みに陥ります。

まぁ~色々と書きましたが、要は「料理人が銭勘定をするな、自分しか作れない料理を客に出して満足してもらう」事に集中するべきです。

今の時代、売りのあるお店は、SNSで勝手に人が拡散してくれます。
言い換えれば、SNSにも上がらない店は「銭勘定」が先行して、何の良さも無い店だと言うことになりますね。

 

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